スポンサーリンク

【マツダ 決算発表を見てみよう】2022年3月期 第3四半期実績 販売台数・財務指標

マツダのニュース
スポンサーリンク

2022年 2月 10日にマツダ株式会社は2022年3月期 第3四半期の決算説明会を開催しました。

「2022年3月期」とは2021年4月から3月までの会計年度を指します。
その会計年度の3つ目ということで、10月から12月までの結果とそれ以降の計画などを発表する、ということです。

実際に使われた資料などは、以下のサイトに公開されています。

ここに公開されているプレゼンテーション資料は36ページにまとめられいます。

そこまで長い資料ではありませんが、その中から販売台数と財務指標にフォーカスし、現在のマツダの状況と今期末までの見通しを見ていきたいと思います。

前四半期の決算発表(2021/11/10発表)に関する記事はコチラ

プレゼンテーション資料の目次

今回のプレゼンテーション資料の目次は以下の通りです。

1.2022年 3月期 第3四半期累計 実績
2.2022年 3月期 通期見通し
3.決算総括

前四半期の決算発表ではこうでした。

1.2022年 3月期 上期実績
2.2022年 3月期 通期見通し
3.中期経営計画の進捗

少し言い回しは異なりますが、だいたい同様の構成になっています。
こういうテンプレートなのかな、と思いました。

では、今回は

1.2022年 3月期 第3四半期累計 実績
2.2022年 3月期 通期見通し

の2点にフォーカスして見ていきたいと思います。

1.2022年 3月期 第3四半期累計 実績

販売台数

まず、グローバル販売台数からです。

2022年 3月度 第3四半期 決算説明会資料 マツダ公式ページより

ここでは販売台数について、地域 × 四半期・3四半期累計を上げ、前年比・前々年比の差と比率を出しています。
単位は(千台)です。

グローバル全体での販売台数

マツダが全世界で販売した台数は、2021年10-12月で27万台、3四半期の累計で93万台となっています。
上期に比べると、少しペースが落ちている、といった印象です。

その要因としては、コロナ拡大による部品供給・半導体供給不足の継続に伴う販売台数の減少、というように説明されています。
部品が調達できずに生産が間に合わなかった、というイメージでしょうか。

その証拠に、ディーラー在庫はグローバルで極めて低水準、というコメントもあります。
日本で新車を購入する際は、販売店でオーダーを出し、それをもとにメーカーが生産をする、という形が主流です。(一部、メーカーや販売店の意志で顧客がついていない車を生産することもあるようですが。)
しかし、北米を中心とした海外市場だと、ディーラーに在庫車両が並べられており、顧客はその場で決めて、そのまま乗って帰る、というケースも多いようです。

作るより売れる方が多い。
こう考えると、マツダにとってはとても良い数字に見えます。

ただ、現物を見て、その場で購入し、乗って帰る、という購入方法を取る市場では、販売機会の損失につながります。

マツダの、個人投資家に向けた過去の業績についての発表では以下のように記載されています。

半導体供給不足による生産制約に対し、米国など販売好調な市場への優先供給、

業績について マツダ公式ページより

日本でも、通常より長い納期に関するコメントがTwitterをはじめとしたSNSで叫ばれていますが、マツダは戦略的に、販売機会の損失を最小化するためにも、やむを得ず主要市場である米国などに優先的に出荷したのでしょう。

各市場での販売台数

では、市場毎の販売台数に目を移しましょう。

上期には、対前年比でプラスとなっていた市場も含めて、第3四半期では全ての試乗でマイナスに転じています。
生産が追い付かなかったのか、あるいは、といったところですが、部品供給・半導体供給が安定してきた時が本当の勝負なのかもしれません。

3四半期の累計で見ると、北米市場が上期の貯金もあり、前年比で大きくプラスとなっています。
マツダにとって北米・欧州・中国が主要市場である、と聞いたことがあります。

これから北米ではCX-50が販売されますし、欧州でもMazda2 Hybridが発売になります。
現在プラスとなっている、この2市場の販売台数をさらに大きくしてもらいたいものです。

財務指標

2022年 3月度 第3四半期 決算説明会資料 マツダ公式ページより

ここでは売上高をはじめとした財務指標について、地域 × 四半期・3四半期累計を上げ、前年比・前々年比の差と比率を出しています。
単位は基本的に(億円)です。※USドル、ユーロの部分もあり。

マツダが全世界での売上高は、2021年10-12月で6665億円、3四半期の累計で2兆1624億円となっています。
こちらも上期に比べると、少しペースが落ちている、といった印象です。

また、第3四半期の対前年比は1772億円と大きなマイナスになっています。
しかし、営業利益・経常利益はプラス、当期純利益はマイナスであるものの93億円に抑えられており、これはこれまで溜まっていた在庫が販売できているから、ということでしょうか。

しかし、この「作らなくても在庫が売れる」という状況は長く続きませんし、在庫は価値も下がっていくでしょう。
早急に、ユーザーに魅力的な商品を新たに世に送り出す、という活動が必要不可欠です。

そのためにも、北米で販売されるCX-50や欧州で販売されるMazda2 Hybridに期待しましょう。

2.2022年 3月期 通期見通し

販売台数

2022年 3月度 第3四半期 決算説明会資料 マツダ公式ページより

この第3四半期の実績を踏まえ、マツダは2022年3月までのグローバル販売台数の見通しを124万台としました。

第3四半期までのグローバル販売台数は93万台、残り3か月で31万台を販売する、という見通しです。
上期で66万台(33万台/四半期)、第3四半期で27万台ですので、到達実現性がありつつも、頑張らなければ到達できない、よいゴール設定ではないでしょうか?

CX-50やMazda2 Hybrid、そして2022年3月に発表が予想されているCX-60などの新型車は今期の売上には間に合わない可能性が高いですが、日本では最近ロードスターが大人気なように感じます。新型CX-5も世間でどんどん目につくようになってきました。
それらの車でラストスパートをかけていってもらいたいものです。

まとめ:マツダはコロナでの悪化が回復傾向。引き続き上昇の可能性大!

今回発表のあった今期の見通しは、今のオーダーから納車までのリードタイムを考えると、メーカーとしてオーダーを既につかんでおり、確度は高い数字を出してきているのかな、と思いました。
しかし、これから何があるかわからないので、目標必達を目指し、来期以降も新たなチャレンジをしてもらえる財務基盤を築いてほしいです。

3.決算総括 については、別の投稿で見ていきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました